介護の仕事は、体が資本です。
利用者を支えて、移乗を介助して、一日中動き回る。
それなのに、自分の体のことは、いつも後回しになっていないでしょうか。
利用者の小さな変化には気づこうとするのに、自分の体重や疲れ方の変化は、つい後回しになる。
体重を最後に量ったのが、いつだったか思い出せない。
健康診断は年に一度きりで、その間の変化は、まったく見えていない。
気づいたときには、なんとなく体が重い。疲れが抜けにくい。
でも、具体的に何がどう変わったのかは、自分でもよく分からない。
自分の体のことが分からないのは、あなたがいい加減だからではありません。
疲れて、自分のことを後回しにしているうちに、ただ「見えなくなっている」だけかもしれません。
この記事は、整える暮らしシリーズ第51話です。
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頑張って体を管理しようとしなくても、体重などの変化が数字で残るようにしておくだけで、少し気づきやすくなることがあります。そんな整え方をまとめます。

体のことが分からないのは、だらしないからではない
自分の体重や疲れ方を気にかけられないと、「自分のことを後回しにしているな」と感じることがあります。
ちゃんとしている人は、自分の体調も把握しているのに。
そう思って、また自分を責めてしまう。
でも、気にかけられないのは、あなたが自分を大事にしていないからではありません。
仕事で疲れ切っていると、自分の体のことは、どうしても後回しになります。
そして、年に一度の健康診断のほかに、自分の状態を知る機会がない。
その間の変化は、見ようとしても、そもそも見える形になっていないのです。
毎日ノートに体重を書くのも、なかなか続きません。
家計簿が続かないのと、よく似ています。
大事なのは「測る」より、「見える状態にしておく」
体の変化に気づけないのは、根性ややる気の問題ではありません。
そもそも、自分の状態が「見える形」になっていないことが多いのです。
体重すら量る習慣がないと、増えても減っても、気づきようがありません。
かといって、毎日きちんと記録するのは、疲れた日には重い作業です。
だから大事なのは、「頑張って測る」ことではなく、「測った数字が、自動で残る状態にしておく」ことです。
自分で書かなくても、勝手に記録が残って、流れが見える。
その形にしておくと、気力を使わずに、体重などの変化を知っておけます。
乗るだけで、自動で記録される
私が使っているのは、タニタの体組成計です。
選んだ理由は、シンプルで、乗るだけで記録が残るからです。
朝、起きて乗る。それだけで、スイッチが入って、数字が出ます。

私にとって助かったのは、自分でメモしなくていいことでした。
スマホのアプリとBluetoothでつながっているので、乗るだけで、測った数字が自動でアプリに残っていきます。
体重のほか、体脂肪率や筋肉量などの数字も表示されますが、これらはあくまで目安です。
しばらく続けると、アプリの中で数字がグラフになって、増えたか減ったかの流れが見えてきます。
これは、家計簿アプリが支出を自動で記録してくれるのと、同じ感覚です。
毎回入力する負担がないので、私には続けやすく感じました。
立てかけて収納できるので、狭い部屋でも、置き場所に困りませんでした。
体組成計の数値は、あくまで目安です。医療検査や医師の診断の代わりになるものではありません。体調や数値で気になることがある場合は、医療機関で相談してください。
価格は時期や店舗によって変わりますが、私が見た範囲では数千円から一万円前後のものが多く、毎日使う道具としては納得して選びました。
もちろん、今ある体重計で足りているなら、無理に買い替える必要はありません。まずは家にある体重計に一度乗るだけでも十分です。
「痩せる道具」ではなく、「把握する道具」
体重計というと、「痩せるための道具」というイメージがあるかもしれません。
でも、私はそういう使い方はしていません。
数字が増えた、減ったで、一喜一憂するためのものではない、と思っています。
「今、自分はこういう状態なんだ」と、ただ知るための道具です。
責めるためではなく、気づくため。
これは、お金の管理とよく似ています。
家計簿で支出を見えるようにするのも、自分を責めるためではなく、流れを知るためでした。
お金も、体も、見えないままだと、不安だけが残りやすい。
見える形にしておくと、責める前に、変化に気づくきっかけになります。
そこが、いちばん近いところだと思っています。
こたログでは、お金の流れを見えるようにする家計の話も書いてきました。お金も体も「見えるようにして、責めずに気づく」という意味で、同じ「見える化」の仲間だと思っています。
介護職こそ、生活リズムが乱れやすいからこそ
介護の仕事は、夜勤や交代勤務で、食事も睡眠も不規則になりがちです。
生活リズムが乱れると、体の変化にも気づきにくくなります。
夜勤明けにしっかり食べて、昼に寝て、また夜に働く。
そういう毎日だと、自分の体が今どうなっているのか、感覚ではつかみにくいものです。
だからこそ、感覚だけに頼らず、数字をひとつの目安として残しておくと、自分の変化に気づくきっかけになります。
毎日きっちり乗らなくても大丈夫です。
気が向いたときに乗るだけでも、記録は静かに残っていきます。

今日できる小さな一歩:まず一度、乗ってみる
今日やることは、一つだけです。
新しく買う前に、まず家にある体重計に一度だけ乗って、今の数字を見てみます。
増えていても、減っていても、責めなくて大丈夫です。
「今はこうなんだ」と、知るだけで十分です。
数字を見るのがつらい日は、無理に見なくても大丈夫です。見られる日に、一度見るくらいで十分です。
家に体重計がなければ、無理に買わなくて大丈夫です。次に買い替えるときの候補として、頭の片隅に置いておくくらいでいいと思います。
自分の体のことが分からないのは、あなたがだらしないからではなく、見える形になっていなかっただけです。
頑張って管理しようとするより、まず「見えるようにしておく」。
それだけでも、自分の体に、少しだけ気づきやすくなります。
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この文章は、こたログの「整える暮らし」シリーズの1本です。
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