夜勤明けで疲れて帰ってきたのに、玄関の前でまずやることがある。
カバンの中から鍵を探す。指先で鍵を選ぶ。鍵穴に挿す。回す。
たった数秒のことなのに、これが地味にしんどい。両手がふさがっている日、手がかじかんでいる日、早く座りたい日ほど、この数秒が長く感じる。
※この記事では、私が実際に使っている商品を一例として紹介しています。紹介リンクには広告(アフィリエイトリンク)を含みます。
鍵は、4つの動作でできている
改めて分解してみると、鍵を開けるという行為は「出す→選ぶ→挿す→回す」という4つの動作でできています。
どれも一つひとつは小さいものです。でも、疲れている日はその小さい動作が積み重なって、玄関の前でひと仕事終えたような気持ちになります。
しかも鍵は、なくすと一気に面倒が跳ね上がります。合鍵を作る、鍵屋を呼ぶ、締め出されて途方に暮れる。「なくさないように気をつける」という緊張も、地味に続く負担のひとつでした。
雨の日に傘を差しながら、両手に買い物袋を提げながら、玄関の前で立ち止まる時間も地味にストレスでした。急いでいるときほど鍵が引っかかったり、暗い中で鍵穴が見えづらかったりして、余計に時間がかかることもありました。

動作を減らしたら、ストレスが減った
前の住まい(一戸建て)で、スマートロックを使い始めたことがあります。カバンから鍵を出さなくても、近づくだけで開く。出るときは自動で施錠されます。
引っ越して賃貸暮らしになってからは、しばらく普通の鍵に戻っていました。導入したい気持ちはずっとあったけれど、賃貸だと取り付けへの不安が先に立って、後回しにしていました。
調べてみると、工事をせず、室内側の鍵に貼り付けて設置できるタイプもありました。私の部屋では取り付けられましたが、賃貸ではドアの形や契約内容、剥がしたあとに跡が残らないかを、事前に確認したほうが安心だと思います。前に使っていた機種はすでに廃番になっていたため、今回は同じように後付けできる別メーカーのモデルを選び、先日ようやく設置しました。
選ぶときは、暗証番号を入力するタイプも見ました。ただ、番号を押す動作も、結局は「立ち止まって操作する」という点は変わりません。自分が減らしたかったのは操作そのものだったので、近づくだけで開くハンズフリータイプに絞りました。
ハンズフリーで解錠、オートロック、専用キーもアプリも使えます。作動音が近所に響いて気になるということは今のところありません。

夜勤明けの帰宅で、一番効いたのはここだった
一番変わったのは、「鍵を閉めたっけ」と考える回数が減ったことでした。
出かけるときは自動で施錠されるため、駅に着いてから急に不安になって引き返す、ということも、設置してからは今のところありません。夜勤明けで手がふさがっている日も、玄関に近づくだけで開くので、カバンを探る動作が減りました。
以前は、夜勤明けで足元がふらつくくらい疲れている日ほど、鍵を落としそうになったり、疲れた手元がうまく定まらず鍵穴になかなか入らなかったりしていました。今はドアに近づいた時点で解錠されているので、そのままドアノブに手をかけるだけで家に入れます。「あと少しで家」という安心感が、玄関の前で途切れなくなったのは、思っていた以上に大きな変化でした。
これは洗濯物をたたむのをやめる工夫や、掃除する場所を減らす工夫と同じ発想だと思います。頑張って続けるのではなく、動作そのものを減らす。玄関でも、それができました。
電池切れとオートロックで気をつけていること
電池残量はアプリで確認でき、残量が減るとお知らせが来る仕組みになっています。ただ、アプリの設定によっては通知がオフになっていることもあるので、一度通知設定を確認しておくと安心です。それでも、スマートロックがあるからと安心せず、外出するときは必ず物理鍵を持って行っています。
自動で施錠されるオートロックも、便利な一方で注意が必要です。スマホも鍵も持たずに外に出てしまうと、そのまま締め出されてしまいます。ゴミ出しや宅配の受け取りなど、ちょっとした外出のつもりで、うっかり手ぶらのまま出ないよう気をつけています。
安い買い物ではないので、今すぐでなくていい
スマートロックは、鍵の手間を減らすためだけに気軽に買える価格ではありません。
私が選んだ物も3万2千円ほどで、注文するまでには少し迷いました。それでも導入したのは、以前の住まいで使った経験があり、自分にとっては毎日の動作を減らせる価値があると分かっていたからです。
鍵の開け閉めをそれほど負担に感じていないなら、無理に取り入れる必要はありません。生活費を削ったり、セール中だからと急いで決めたりする物でもないと思います。何度も玄関前でしんどさを感じていて、家計にも余裕ができたときに、選択肢の一つとして考えるくらいで十分です。
もし物理鍵をなくした場合、鍵屋を呼んで作業してもらうと、数千円から1万円以上かかることもあります。お金だけでなく、対応してもらうまでの時間もかかります。スマートロックの価格だけを見ると高く感じますが、そうしたトラブルの対応コストと比べて考えると、印象が少し変わることもあります。とはいえ、これはあくまで一つの見方です。今のやり方で困っていないなら、無理に置き換える必要はありません。
商品を買わなくてもできる、今日の一歩
もし一つだけ試すなら、鍵の開け閉めで自分が一番ストレスを感じる動作がどこか、思い出してみてください。
「出す」のが面倒なら、カバンの中で鍵を入れる場所を一か所に決める。「選ぶ」のが面倒なら、使わない鍵を同じ束から外す。「閉め忘れが不安」なら、玄関を出るときに一度だけドアノブを引いて確認する習慣をつける。スマートロックを買わなくても、一番負担な動作を一つ減らす方法はあります。今日は、どの動作が一番しんどいか分かるだけでも十分です。

おわりに
鍵を回す数秒は、誰かに話すほどのことでもないかもしれません。でも、疲れた日にはその数秒が積み重なって、地味に消耗します。
全部を便利にする必要はなくて、自分が一番ストレスを感じている動作だけ、減らせないか考えてみてください。カバンの中で鍵を入れる場所を一か所に決める、使わない鍵を外すといった工夫だけで済むこともあれば、それでも毎日負担なら、余裕ができたときにスマートロックのような道具も選択肢に入れる。それだけで、玄関をくぐる瞬間が少し軽くなると思います。
鍵の負担は、人によって感じ方も、しんどい動作も違うと思います。だからこそ、まずは自分の一番の負担がどこにあるかを見てみることから始めてもらえたらと思います。
次に読む
- 洗濯物をたたむのが続かない人へ。たたむのをやめて、しまい方を変える → 家事の工程そのものを減らす発想の洗濯版。
- 掃除が続かない人へ。掃除を頑張る前に、「掃除する場所」を減らす → 同じ発想の掃除版。

コメント