任せた仕事の進みが遅いと感じる人へ。「自分がやった方が早い」と思っても、すぐ手を出さなくていい

整える暮らしシリーズ|職場のことを一人で抱えこまない 整える暮らし

イベントの企画では、数人に担当を分けて役割分担をし、それぞれが状況を共有しながら準備や進行を進めていきます。

そのとき、進め方が遅い人、状況を共有しない人、やるべきことを理解しないまま準備が足りていない人が出てくることがあります。

そういうとき、「自分がやった方が早いし、確実だったかもしれない」と思うことがあります。

「自分がやった方がいい」と思う瞬間

事前に、目安の期間とやるべきことは指示してあります。他部署に関係することなら連絡が済んでいるか、必要な物品はそろっているか、準備の目途は立っているか。そうした基準で進み具合を見ています。

その基準に届いていないと感じたとき、「自分が手を出していたら、もっと早く進んでいたかもしれない」と思うことがあります。

おやつイベントを任せた時点

最近だと、施設のおやつイベントがありました。全体的な準備と進行を、ある担当者にお願いしていました。

担当をお願いするときは、まず担当であることを伝え、企画書の作成と、おおまかな期間でやらなければいけないことを伝えます。企画書自体をいつまでに提出できるかも、本人から聞き取っておきます。

施設の事務所のデスクに置かれた行事の企画書とカレンダー、付箋

2か月前の進捗確認で分かったこと

行事の準備は3か月前から始まります。2か月前頃になると、主任から自分に進行度の確認が入ります。そのタイミングで、担当者本人にも進行度を確認します。

このときは、企画書はできていましたが、必要物品の洗い出しと、他部署への連絡がまだでした。作成が必要なものはいつまでに作れるか、他部署への連絡はいつまでにするかを、本人から改めて聞き取っておきました。

私から一方的に「〇日までにやって」と決めるだけではなく、本人にも「いつまでならできるか」を聞きます。その答えがあれば、次に確認する時期も決めやすくなります。あとから進んでいなかったときも、「まだできていない」という曖昧な話ではなく、「自分で〇日までと言っていたところまで進んでいるか」で確認できます。

すぐに引き取らず、1〜2週間待つ理由

すぐに自分で引き取らないのは、担当として自分で次に必要なことを考えて動いてもらいたいからです。一度「いつまでならできるか」を本人に確認したあとは、その期限までは待ちます。何もしないまま放っておくのではなく、本人が答えた期限と、事前に伝えた内容を基準に進み具合を見ています。

その後1〜2週間ほど様子を見ましたが、まだできていませんでした。おやつを用意する厨房や、会場設営をする事務所への概要共有も、1か月前になってもできていませんでした。

普段は1か月前に、施設内へ行事を知らせるポスターを掲示しますが、その作成もできていませんでした。当日の進行スケジュールも、1週間前には掲示して当日出勤するスタッフに周知しておく必要がありますが、それもできていませんでした。

まだ何も貼られていない施設の掲示板

その間も必要な確認や声かけはしていましたが、仕事自体を自分で引き取ることはしていませんでした。

「これができていないと次に進めない」という基準

進み具合を見るときの基準はいくつかありますが、特に、行事に最低限必要な道具を確保できているか、関係する他部署への協力依頼ができているかは、それができていなければ次に進めない基準として見ています。

おやつなら、厨房が用意してくれなければそもそも成り立ちません。必要な物品も、グループの他施設から借りてくることが多いので、用意できなければ、行事の日程自体を変更する必要が出てきます。

自分でやる前に、何をいつまでにやるかを伝える

基本的には、そのままにせず指摘しますが、代わりにやってしまうこともしていません。指摘をして、期限を設けたり、やらなければいけないことについて追加の指示を出します。

実際には、たとえばこんな言い方をします。

「行事について、〇〇への連絡はした?」「〇〇は他の施設でも使うかもしれないから、早めに予約を入れておかないと間に合わなくなるよ」「厨房に行事の説明は終わってる?食べ物に関することは早めに伝えないと発注が間に合わなくなるから、この日までに伝えておいて」「ポスターとスケジュールは作った?遅くとも2週間前の〇〇日には完成させて掲示して」

具体的に、何を、いつまでに、というところまで伝えるようにしています。

それでも進まないときは、一緒に部署へ行くこともある

1〜2週間様子を見ても進んでいなければ、再度指摘します。このタイミングで、本人に改めて「いつまでならできるか」を確認し、必要であれば本人と一緒に関係部署へ行きます。ただし、最初に説明するのは本人です。足りない部分だけ自分が補足します。

椅子とテーブルが一部だけ並べられた会場設営途中の多目的室

自分が全部やるのでも、本人だけに任せきるのでもなく、本人がやる部分は本人にやってもらうようにしています。

当日が迫っているときや、利用者の安全に関わることについては、自分が一部手を出すこともあります。ただ、それ以外は、できる限り本人にやってもらうようにしています。

同じ担当を、繰り返してお願いすることもある

一度うまくいかなかったからといって、次からその人に任せなくなるわけではありません。むしろ、同じような流れの仕事をもう一度担当してもらい、前回どこで止まったのかを次に活かしてもらいたいと考えています。

ただし、同じ指示をそのまま繰り返すわけではありません。次に任せるときは、何をいつまでにする予定か、どんな準備物が必要かを、こちらから説明するだけでなく本人にも話してもらい、足りないところがあれば、その場で補います。

「思う」ことと、「やる」ことは別

「自分がやった方がいい」と思うことと、実際に自分で引き取ってやることは、私の中では別のことです。

「自分がやった方が早い」と思っても、それだけで担当を自分に戻すわけではありません。指摘や追加の指示という形にすることで、任せたこと自体は変えずに、進み具合だけを直しています。

「自分がやった方がいい」と思うことと、実際にやることは別。指摘や指示で、進み具合だけを直す。

今日できる、小さな一歩

最近、「自分がやった方がいい」と思った場面を一つ思い浮かべて、「自分がやる」以外に、指摘・期限設定・追加の指示という選択肢がなかったかを一度だけ見てみてください。

おわりに

任せた仕事の進みが遅いと、自分がやった方がいいと思うことがあります。でも、思うことと、実際に手を出すことは別です。

私は、指摘や追加の指示で、進み具合だけを直すようにしています。


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