今月はお金が残らなかった。
そう思って振り返ると、車検があった。家電が壊れて買い替えた。急な集まりで包むものがあった。
——そんな月がある人に向けて書きます。
先に書いておくと、収入より支出が多ければ、その月の収支は赤字です。理由が何であれ、そこは変わりません。
ただ、赤字だったことと、毎月の生活で使いすぎていることは、同じではありません。車検などの支出が重なった月と、普段の生活費が膨らんだ月では、次に見直す場所が違います。
家計には、性質の違う支出が混ざっている
一つは、毎月の暮らしの中で繰り返し出る支出です。
家賃、通信費、食費、光熱費。金額に多少の変化はあっても、毎月の生活に必要になります。
もう一つは、毎月ではないけれど、ときどきまとまって出る支出です。この記事では、車検や家電の買い替え、冠婚葬祭、年払いの保険や税金などを「特別費」と呼びます。
この二つは、同じ月の合計に入っていても、性質が違います。
ちなみに、毎月の支出のほうも、きれいに一定とは限りません。夜勤が多い月は食費の出方が変わりますし、在宅時間が長い月は光熱費が上がります。それも含めて「毎月の暮らしで繰り返す支出」です。
毎月ではない支出も、暮らしの中にはある
特別費の中には、時期をある程度予想できるものがあります。
車を持っているなら車検や自動車関係の支払い。年払いの保険や税金も、支払う時期は分かります。
一方で、家電の故障や冠婚葬祭など、時期や金額を前もって決めにくいものもあります。
すべてを予定できるわけではありません。ただ、どちらも毎月の生活費とは違う、たまに発生する支出です。
その月だけ支出が増えた理由を、普段の使いすぎと同じにしなくていいのだと思います。
一か月の合計だけ見ると、違いが分からなくなる
ここが、この記事で一番書きたいところです。
一か月の支出合計だけを見ると、特別費があった月は、いつもの月より数字が大きくなります。
その理由を分けずに見ると、車検や家電の買い替えまで、普段の使いすぎと同じものに見えてしまいます。
でも、毎月の生活費が膨らんだ月と、不定期の大きな支出があった月では、家計の状態が同じとは限りません。
やっかいなのは、これが何度も起きることです。車検の月、家電が壊れた月、まとめ払いの月。そのたびに「また失敗した」が積み重なると、実際の家計とは関係なく、自分は管理ができない人間だという感覚だけが残っていきます。
家計管理そのものに失敗したと決める前に、まず支出の中身を分けて見る必要があります。毎月の生活費が増えていたのか、特別費が重なったのか。原因が違えば、次に考えることも変わります。

一つだけ「毎月」か「たまに」かを分ける
家計簿をつけていなくても構いません。
「今月も使いすぎた」と思ったら、まず一番大きかった支出を一つだけ思い出します。
それが、毎月の暮らしで繰り返す支出か、たまに発生する支出か。それだけを分けてみる。
車検だったなら、「今月は使いすぎた」ではなく、「今月は車検があった」と言い直せます。
それだけで家計が黒字になるわけではありません。ただ、普段の生活費を見直す月なのか、不定期の支出への備えを考える月なのかは、分けやすくなります。

積み立てられない月まで、失敗にしない
こういう話になると、「特別費のために毎月一定額を積み立てよう」と言われます。
ただ、毎月の生活費で精一杯なら、先に一定額を分けること自体が難しい月もあります。生活を崩してまで、毎月同じ金額を積み立てる必要はありません。
一方で、特別費として分類することと、今後の備えがなくてよいことは別です。
次の時期が分かる支出なら、金額を貯められなくても、支払う月だけメモしておく。カレンダーに「車検」と書いておくくらいでも、その月が来たときに驚かずに済みます。少し余裕がある月に、無理のない金額だけよけておく。
できなかった月まで、家計管理の失敗にしなくていいと思います。

積み立てができなかったとしても、「これは毎月の生活費ではなく、特別費だった」と分けることはできます。支払いが苦しい気持ちまで消す必要はありません。ただ、「自分は毎月使いすぎる」という結論と、今回の支出は分けて考えられます。
必要だった支出まで、使いすぎにまとめない
特別費の中には、先延ばししにくかった支出もあります。
仕事で使う靴の買い替えや、体調を崩したときの受診などです。
生活や仕事を続けるために必要だった支出まで、すべて「使いすぎ」にまとめてしまうと、本当に見直したい支出との違いが分からなくなります。
使ったあとに、必要だった支出と、次回は時期や金額を見直せそうな支出、と分けるだけでも構いません。使ったことを責めるためではなく、次に考える必要があるかを見るための分類です。
今日できる、小さな一歩
もし何か一つだけ試すなら、「今月も使いすぎた」と思ったとき、一番大きかった支出を一つだけ思い出してみてください。
そして、毎月ある支出か、たまに出る支出かを分けます。家計簿を開く必要も、すべての金額を計算する必要もありません。
車検だったなら、まずは「今月は車検があった」と言い直す。そのうえで、普段の生活費にも見直したいところがあったかは、別に考えれば十分です。
おわりに
特別費が出た月に落ち込むのは、お金の使い方が下手だからとは限りません。
毎月の生活費と、たまに出る支出を一か月の合計だけで見ると、その違いが分からなくなります。
実際に赤字だったとしても、毎月使いすぎているとは限りません。
車検があった月。家電を買い替えた月。普段の生活費が増えた月。それぞれ、次に見るべき場所は違います。
積み立てられなかった自分を責める前に、まず今回のお金が何に出ていったのかを分けてみる。家計管理は、赤字の月をなくすことだけではなく、赤字になった理由を一つずつ見られることでもあるのだと思います。
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