整える暮らし(シリーズ第48話)
給料日まで、あと1週間。
口座の残高を見て、思わずため息が出る。
月の前半は、まだ余裕がある気がして、少し気がゆるんでいた。
それが後半になると、急に心もとなくなる。
夜勤の合間に飲みたい缶コーヒーも、なんとなく我慢する。
そして給料日が来て、また同じことを繰り返す。
給料日前にいつもお金が足りなくなるのは、あなたが浪費家だからでも、だらしないからでもありません。
「今月、いくらまで使っていいか」が、決まっていないだけかもしれません。
この記事は、整える暮らしシリーズ第48話です。
我慢を増やさなくても、給料が入った日に「使えるお金」を先に分けておくだけで、月末の不安が少し軽くなる。そんな整え方をまとめます。
足りなくなるのは、使いすぎだからとは限らない
給料日前にお金が減ると、「自分はお金の管理ができていない」と感じます。
ちゃんとしている人は、ちゃんと残しているのに。
そう思って、また自分を責めてしまう。
でも、足りなくなるのは、必ずしも使いすぎだからではありません。
多くの場合、原因は「残高を見て使っている」ことにあります。
口座にお金があると、人はつい「まだある」と感じます。
月の前半は、残高が多く見えるので、気持ちもゆるみやすい。
そして後半、残りが少なくなって、はじめて焦る。
これは意志が弱いのではなく、「使っていい額」の線がないまま、残高だけを見て判断しているからです。

「残ったら貯金」では、残りにくい
よく言われるのが、「余ったぶんを貯金しましょう」です。
でも、低収入で毎月ぎりぎりだと、月末に「余る」ことはなかなかありません。
残ったら、ではなく、気づいたら残っていない。
これは、あなたの努力が足りないからではありません。
「残ったら」という考え方そのものが、残りにくい仕組みだからです。
順番が逆なのです。
余ったお金を後から残すのではなく、使えるお金を、先に決めておく。
そうすると、「残す」ために我慢するのではなく、「決めた中で使う」だけになります。
頑張って我慢するより、最初に枠を分けておく方が、毎回迷わずに済むことがあります。
給料が入った日に、「使えるお金」を分ける
やり方は、むずかしくありません。
給料が入った日に、まず固定費を別にしておきます。
家賃、光熱費、通信費、サブスクなど、毎月決まって出ていくお金です。
それを引いて残った額が、食費や日用品も含めた「今月使えるお金」です。
次に、その「今月使えるお金」を、ざっくり週ごとに分けます。
たとえば、4週間あるなら、4つに分けるイメージです。
きっちり計算しなくて大丈夫です。だいたいで十分です。
口座を分けてもいいし、現金で封筒に入れてもいいし、家計アプリで分けてもいいです。
自分が「見て分かりやすい」方法を、1つ選べば十分です。
こうしておくと、見るのは口座の残高ではなく、「今週使える分」になります。
残高に惑わされず、今週の枠の中でやりくりすればいいだけになります。

介護職は、手取りが読みにくいからこそ
介護の仕事は、夜勤の回数や残業で、毎月の手取りが少し変わります。
夜勤が1回多い月、残業が少なかった月。手取りが毎月まったく同じとは限りません。
だからこそ、「だいたいこれくらい使える」という感覚が、つかみにくい職種です。
手取りが読みにくいと、つい「残高を見て使う」になりがちです。
そういう働き方だからこそ、給料が入った日に「今月使えるお金」を1回はっきりさせておくと、月末の心もとなさが減ります。
毎月きっちりやらなくても大丈夫です。
手取りが多めの月、少なめの月、それぞれで一度だけ枠を分ければ、その月は迷わずに過ごせます。
完璧な家計簿は、いらない
お金の管理というと、細かい家計簿をイメージするかもしれません。
何にいくら使ったかを、毎日つける。
でも、疲れて帰った日に、レシートを見ながら記録するのは、なかなか続きません。
この方法は、毎日記録する必要がありません。
やるのは、給料が入った日に「使えるお金を分ける」、その1回だけです。
あとは、分けた枠の中で使うだけ。
記録のための気力を使わずに、お金の流れだけ整えられます。
続かない家計簿に挫折してきた人ほど、「分けるだけ」は合いやすいと思います。

今日できる小さな一歩:固定費を引いた「使えるお金」を1回出してみる
今日やることは、一つだけです。
今月の固定費を、ざっくり書き出してみます。そして、給料から引いたら、いくら残るかを見てみます。
正確でなくて大丈夫です。まずは「だいたい使える額」を知るだけで十分です。分けるのは、その次からで大丈夫です。
給料日前に足りなくなるのは、あなたが浪費家だからではなく、使っていい額が見えていなかっただけです。
使えるお金を、先に分けておく。
それだけでも、月末に残高を見て焦る前に、少し立ち止まりやすくなります。
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この文章は、こたログの「整える暮らし」シリーズの1本です。
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