やり方を決めて、しばらく続けて、また別のやり方に変える。
そのたびに、決めたことも守れないな、と思う。
——そんなふうに自分を責めてしまう人に向けて書きます。
先に結論を言うと、変えた回数だけを見て、意志が弱いと決めなくていいのだと思います。見るところは、変える前より、引っかかりが減ったかどうかのほうです。
「また変えた」の前には、何か理由がある
やり方を変えたときには、その前に何かきっかけがあります。
毎回そこで手が止まっていた。使うたびに面倒だった。続けているうちに、しっくりこなくなった。
あるいは、別のやり方を見て、試してみたくなった。
ところが、自分を責めるときには、その理由よりも、「また変えた」という結果だけが残りやすいのだと思います。
変えた回数は覚えているのに、なぜ変えたかは思い出せない。そういう状態になります。
変えているのは、たいてい小さなこと
ここで言っているのは、大きな決断のことではありません。
洗濯物のたたみ方。買い物に行く曜日。朝、起きて最初にすること。家計簿のつけ方。掃除をする頻度。
どれも、決めたときは「これでいこう」と思ったはずです。
そして大きな話ではないぶん、変えても誰にも気づかれません。
職場のやり方を変えたなら、まわりが何か言うかもしれません。でも自分の暮らしのやり方は、変えても誰も見ていません。
だから、「また変えた」と数えているのは、たいてい自分ひとりです。

困りごとを直したかったのか、試してみたかったのか
変える理由は、一つではないと思います。
何か困っていて変えた。新しいやり方を試してみたくて変えた。どちらもあります。
どちらが悪いという話ではありません。
ただ、困っていた部分があったなら、変えたあとにそこがどうなったかを見る材料になります。
前者なら、少なくとも困っていたところを直そうとして変えたとは言えます。直ったかどうかは、そのあと確かめることです。
私の場合は、詰まりを見ている
私がやり方を変えるときは、まず、どこに詰まりや違和感があったのかを見ます。
変えたあとは、その部分が前より楽になったかを見ます。
良くなっていれば、そのまま使う。
変わらなければ、変更前と変更後を比べて、もう一度選びます。元のやり方のほうが合っているなら、戻します。
変えた回数よりも、引っかかっていた部分が減ったかどうかを基準にしています。

元に戻すことも、選び直すうち
ここで書いているのは、家事の手順や収納、習慣など、あとから元に戻したり、試し直したりできるやり方の話です。仕事や契約、大きなお金、健康に関わることは、簡単に戻せないこともあります。
戻せることなら、一度試して合わなければ、元に戻して構わないと思います。
戻すのは、変更に失敗したというより、比べた結果、前のほうが今の自分には合っていたということです。
戻せると分かっているだけで、「一度決めたら最後まで続けなければ」と考えなくて済むことがあります。
逆に、戻せないと思っていると、変えること自体が重くなります。変えるのも構えるし、変えたあとも落ち着きません。
変えるのも、戻すのも、どちらも選び直すことです。

行ったり来たりしても、矛盾ではない
戻したあと、しばらくしてまた変えたくなることもあります。
二転三転している気がして、そこでまた落ち込むかもしれません。
ただ、それは矛盾ではないのだと思います。条件のほうが変わっていることがあるからです。
勤務の並びが変わった。季節が変わった。体の調子が違う。使っている物が変わった。
同じやり方が、いつも同じように合うとは限りません。
行ったり来たりしているように見えても、そのつど今の自分に合うほうを選んでいるだけ、ということもあります。
決めたやり方を守ることだけが、目的ではない
一度決めたやり方を守れているかどうかは、分かりやすい基準です。
守れていれば安心するし、守れていないと落ち込みます。
ただ、やり方そのものが目的とは限りません。
何かを続けやすくするため。手間を減らすため。困っていたことを変えるため。そのために決めた方法なら、うまく働いているかを見直してもいいはずです。
「前にこう決めたから」だけで続けていると、今は合わなくなっていることにも気づきにくくなります。
そうすると、やり方を見直すきっかけを逃すことがあります。
今日できる、小さな一歩
もし何か一つだけ試すなら、最近変えたやり方を一つ思い出して、「変える前に何が引っかかっていて、変えたあとどうなったか」を一度だけ比べてみてください。
引っかかりが減っているなら、そのままでいいと思います。
変わっていないなら、元に戻すことも選べます。
理由がよく思い出せなくても、それだけで失敗とは決まりません。
今日は、「また変えた」と回数だけで終わらせないところまでで十分です。
おわりに
決めたことを変えたからといって、それだけで意志が弱いとは決まらないと思います。
何か引っかかるところがあって、直そうとして変えたのかもしれません。
見るのは、変えた回数だけでなく、変える前より引っかかりが減ったかどうか。
良くなっているなら、そのまま使う。変わらないなら、もう一度選ぶ。戻せることなら、元に戻してもいい。
戻すことも、選び直すうちです。
一度決めたことを守り続けるだけでなく、今の自分に合っているかを見直すことも、暮らしを整える一つのやり方だと思います。
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