捨てられない人へ。「迷ったら捨てる」より、判断軸を1つ決める整え方

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休みの日に、捨てようと思っていたものを前にして、手が止まる。

いつか使うかもしれない。

まだ使えるから、もったいない。

捨てて後悔したら嫌だ。

迷っているうちに時間が経って、結局そのまま棚に戻してしまう。

捨てられないのは、意志の問題ではないと思います。

迷ったときに使える「判断の軸」がないから、毎回ゼロから考えることになる。それが手を止めているだけのことが多いのです。

この記事は、整える暮らしシリーズ第34話です。

「捨てるか迷ったとき」に動きやすくなる、判断の軸の作り方をまとめます。


捨てられないのは意志が弱いからではない

「断捨離しなきゃ」と思っているのに、なかなか手が動かない。気がつくと同じものを何度も手に取っては戻している。

そういう状態が続くと、「自分は片付けられない人間だ」と思い始めることがあります。

でも、捨てられないのは意志の問題ではありません。

迷うたびに「これは捨てていいのか、よくないのか」をゼロから判断しているから疲れてしまうのです。

仕事で一日中判断を続けた後の夜や、夜勤明けの休みの日は、小さな決断でも思いのほか重く感じます。

「捨てる・捨てない」を一つ一つ考えることが、思った以上に頭を使う作業だということです。


迷う理由は、だいたい3つに絞れる

捨てるかどうか迷うとき、その理由は大体いくつかのパターンに収まります。

「いつか使うかもしれない」

使う場面が具体的にイメージできないまま、なんとなく取っておいているもの。1年以上使っていないなら、その「いつか」は来ないことも多いです。

「まだ使えるから、もったいない」

状態はいい。でも今は使っていない。使えることと、使うことは別です。使えるものを持ち続けることが、スペースと判断力を少しずつ消費しています。

「捨てて後悔したら嫌だ」

後悔を恐れて捨てられない。ただ、捨てて後悔したものより、手放してよかったものの方が多いと気づくことがあります。後悔よりも、迷い続ける消耗の方が積み重なっていきます。

引き出しを開けるたびに同じものを見て、また迷う。その時間が積み重なると、片付けを始める前から疲れてしまいます。

まずは、「自分は何に迷っているのか」を1つに絞ります。

迷う理由が見えると、次に使う基準も決めやすくなります。

迷い続けることがどれだけ捨て活を疲れさせるかは、捨て活に疲れる理由は、物の多さより「迷い続けること」だったでも詳しくまとめています。


「判断軸を1つ決める」と動きやすくなる

「迷ったら捨てる」というルールをよく聞きますが、それだけでは動けない人もいます。

迷っているのに「迷ったら捨てる」と言われると、余計に迷ってしまうからです。

そこで試してほしいのは、自分が捨てる判断をするときの「軸」を1つだけ決めておくことです。

たとえば:

  • 「1年使っていなかったら手放す」
  • 「今の部屋に必要かどうかだけで考える」
  • 「同じ用途のものが2つあったら、どちらか1つだけ残す」

どれでも構いません。自分が納得できる基準を1つ持っておくだけで、毎回ゼロから考えなくてよくなります。

「この軸に当てはめると、捨てていい」と思えれば、手が動きやすくなります。

軸は、立派なものでなくて構いません。「靴下は5足まで」のような小さな決まりでも、毎回ゼロから考えなくて済むだけで、片付けの疲れ方が変わります。

引き出しの中のものを基準を決めて見直している様子

介護職の暮らしで使いやすい判断軸

夜勤や遅出が続く生活では、「片付けに使える時間とエネルギー」がそもそも限られています。

少ない時間でも判断しやすいように、シンプルな軸を持っておくことが特に役に立ちます。

よく使う仕事道具は「次の出勤で使うか」で考える

出勤前にバタつかないために、必要なものだけが取り出しやすい場所にある状態が理想です。「いつか職場で使うかも」と思って置いておくものが増えると、必要なときに見つけにくくなります。

出勤前のバタつきを減らしたい人は、出勤セットをまとめる整え方も読んでみてください。

疲れた日に使わないものは、なくてもいいものかもしれない

帰宅後に「使おう」と思わなくなったもの、遅出終わりの夜に一度も手が伸びなかったものは、手放しても暮らしが困らないことが多いです。

たとえば、疲れて帰った夜に使う食器はいつも同じ2〜3枚で、棚の奥の食器には何か月も手が伸びていない。そういう「疲れた日の自分が選ばないもの」は、手放す候補になります。

「捨てるかどうか」を考えるタイミングは、疲れているときを避ける

夜勤明けや、仕事終わりの疲れた状態で判断しようとすると、「迷ったまま元に戻す」か「後悔のある捨て方をする」かのどちらかになりがちです。判断は、少し余裕がある時間にまとめてやる方が動きやすくなります。

捨てる勇気が出ない日は「保留箱」を使う

捨てるときの目安を決めても、手が止まる日はあります。

そういうときは、無理に捨てなくていいです。

代わりに、箱や紙袋を1つ用意して「保留箱」にします。

迷ったものは、とりあえずその箱に入れる。

そして「1か月開けなかったら手放す」と決めておきます。

捨てるかどうかをその場で決めなくていい分、手は動きやすくなります。

1か月後に箱を開けて「そういえば、なくても困らなかったな」と思えたら、それが答えです。

後悔が怖くて捨てられない人ほど、この一段階を挟むと進みやすくなります。

「捨てる」と「取っておく」の間に、もう一つ置き場所を作る。それだけで、迷う時間を少し減らせます。

部屋の隅に置いた保留箱に迷ったものを入れている様子

全部を一度に片付けなくていい

捨てることを始めると、「一気に全部やらなきゃ」という気持ちになることがあります。

でも、一度に全部やろうとすると、途中で止まったときに「また中途半端に終わった」という感覚が残ります。

引き出し1つ分だけ、棚1段だけ、今日はここだけ、と範囲を決めてから始める方が、最後まで終わりやすくなります。

全部終わらなくても、1か所だけ整理できたなら、それで十分です。

家事の合格ラインを決めることと同じように、片付けにも「今日はここまで」という終わりを先に決めておくと、途中で力尽きても「失敗した」にはなりません。

家事の合格ラインを決める整え方は、こちらも読んでみてください。

1か所だけ整理されて少し空きができた引き出し

今日できる小さな一歩:引き出し1つ分だけ、判断軸を1つ使ってみる

今日やることは、一つだけです。

引き出しや棚の1か所だけ開けて、中にあるものを「1年使っていないか」だけで判断します。

全部を終わらせなくていいです。

その1か所だけで十分です。

判断の軸を1つ使ってみると、次に同じ軸を使うときが少し楽になります。

毎回ゼロから決めない。それだけで、捨てることは少し軽くなります。


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